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顕現後第七主日 二〇二五年二月二三日 ▼ 教会時論「政府備蓄米の放出と食料安全保障の課題」他 ▼ 説教「赦しと愛に生きる」

  教会時論・説教(2025年2月23日) +主の平和がありますように。  皆様、本日もこうして共に集まり、聖書の言葉に耳を傾けることができる恵みに感謝いたします。二月も下旬を迎え、寒さの中にも春の兆しが感じられる頃となりました。朝晩の冷え込みが厳しい日が続きますが、皆様のご健康はいかがでしょうか。風邪やインフルエンザの流行も見られますので、どうぞお身体を大切になさってください。  本日は顕現後第七主日を迎えました。顕現節は、クリスマスに生まれた救い主イエス・キリストが、世界にその姿を現されたことを記念する時期です。イエスがユダヤだけでなく、異邦人にも救いをもたらす方であることを示すこの時期は、わたしたちにとっても、信仰の本質を問い直す機会となるでしょう。本日の聖書箇所に目を向けると、「赦し」と「愛」というテーマが浮かび上がります。ヨセフの兄弟への赦し、イエスの「敵を愛しなさい」という教え、パウロが語る復活の希望——これらはすべて、神の愛がどのようにわたしたちを生かし、導くかを示しています。  この一週間、世界ではさまざまな出来事がありました。アメリカではトランプ大統領の復帰後、国際援助の停止や監察官の一斉解任が進められ、民主主義の原則が揺らぐ状況が続いています。日本では、政府が核兵器禁止条約の締約国会議への不参加を決定し、被爆国としての責務について改めて問われています。また、コメの価格高騰が続き、生活に直結する食料問題が浮上しています。  これらの問題は決して遠い世界の出来事ではありません。わたしたちはどのようにこの現実に向き合い、信仰者として何ができるのでしょうか。本日の説教では、神の愛と赦しがどのようにわたしたちの日常生活に影響を与えるかを共に考えていきたいと思います。 ▼ 教会時論  わたしたちは日々、社会の動向と向き合い、その変容に応じて己の信念を問い直す時を持ちます。時に、社会の激動がわたしたちの心に深い影響を与え、これに対していかに向き合うべきかが問われます。本日は、目の前に広がる社会の現実を見つめ、その中でわたしたちが果たすべき役割について共に考えてみたいと思います。  この数週間、世界は大きな転換点を迎えています。米国では、トランプ政権が復帰して1カ月が経過し、対外援助の停止や監察官の一斉解任など、民主主義の原則を揺るがす動きが加速していま...

顕現後第六主日 二〇二四年二月十六日 ▼ 教会時論「高額療養費制度の見直しと医療の公平性」他 ▼ 説教「神の国の価値観に生きる」

教会時論・説教(2024年2月16日) +主の平和がありますように。  皆様、厳しい寒さが続く中、いかがお過ごしでしょうか。風の冷たさが身に染みる季節ですが、こうした時だからこそ、わたしたちは神が与えてくださった交わりの恵みを改めて思い起こします。  互いに支え合い、励まし合いながら歩むことこそ、信仰に生きる者の姿勢であり、そこにこそ神の愛が宿るのです。たとえ心も体も寒さに包まれるように思える時でも、わたしたちは神の変わることのない愛に包まれています。この恵みに感謝し、共に祈りを捧げながら歩んでいきましょう。  本日、わたしたちは顕現後第六主日を迎えています。この時を通じて、神の国の価値観がわたしたちの日々の生き方にどれほど深く関わるのかを、改めて考える機会としたいと思います。  今日の福音書では、「幸い」と「災い」が対比され、わたしたちが普段何気なく受け入れている価値観が、神の視点から見たときにどう映るのかを問いかけています。また、エレミヤ書では、わたしたちが何を信頼し、どこに根を下ろして生きるべきかについて、明確な指針が示されています。  現代社会において、わたしたちが神の価値観に生きることは決して容易なことではありません。経済の不安定さや社会の不公正といった問題が日々わたしたちの目の前に突きつけられています。その中で、神の国の論理を信じ、逆境の中でも希望を見出しながら歩むことが、わたしたちに求められています。では、わたしたちはどのように神の国の価値観を実践し、日々の選択をしていくべきなのでしょうか。  この問いに向き合うために、今週の《教会時論》では、わたしたちが神の国の価値観を持ち続けることの意義と、それを社会の中でどのように具体化していくのかを考えていきます。日々のニュースや社会の動きの中で、わたしたちが信仰に根ざした視点をどのように持ち続けることができるのか、その道筋を共に探っていきましょう。 Ⅰ 教会時論  わたしたちは日々、社会の変化と向き合いながら生きています。社会の流れは穏やかな時もあれば、荒々しく揺れ動くこともあります。その変容は、わたしたちの価値観や生き方に影響を与え、ときに信念を問い直す契機ともなります。こうした状況の中で、信仰者として、また社会の一員として、どのような姿勢を持つべきでしょうか。今を生きる意味を深く問い直すことが求められてい...

顕現後第五主日 二〇二五年二月九日 ▼ 教会時論「政府の国連女性委への拠出拒否は何を意味するのか」 ▼ 説教「深みに漕ぎ出して」

  教会時論・説教(2025年2月9日) はじめに 主の平和がありますように。  二月に入り、寒さが一段と厳しくなってまいりました。朝夕の冷え込みに加え、全国各地で降雪の知らせも届いています。この季節、体調を崩されている方もおられるかもしれません。どうぞ皆様、くれぐれもご自愛ください。  わたしたちはこうして、神の家に集まり、共に祈り、御言葉に耳を傾けることが許されています。この恵みに深く感謝しつつ、今日の説教を始めたいと思います。  本日は顕現後第五主日を迎えました。顕現節は、主イエスが神の栄光を現されたことを記念する時であり、東方の学者たちが幼子イエスを拝みに来たこと、洗礼者ヨハネによる洗礼を受けたときの天からの声、そしてカナの婚礼での奇跡といった出来事を通して、イエスが神の子として顕されることを祝います。  そして、今日の聖書箇所もまた、イエスがその神の力を示される場面です。ゲネサレト湖のほとりで群衆に語られた主は、漁に出るよう命じ、大漁の奇跡を通してシモン・ペトロを招かれました。  この出来事は、単なる奇跡の物語ではなく、信仰の旅路における召命と従順の意味を深く問いかけるものです。  今日の説教では、「深みに漕ぎ出して」というテーマのもと、わたしたちが神の言葉にどのように応答するべきかを共に考えてまいりましょう。  イエスはシモンに対して「恐れることはない」と語られました。この言葉は、時代を超えてわたしたちにも響くものです。  信仰の歩みは、未知の領域へと踏み出す勇気を必要とします。現代社会においても、わたしたちは不安や恐れにとらわれることが多々あります。  しかし、主の言葉に従うとき、そこには新しい使命があり、恵みがあります。  この説教を通して、わたしたち一人ひとりが「深みに漕ぎ出す」勇気を持ち、主の招きに応えていけるよう、心を開いて御言葉に耳を傾けてまいりましょう。 Ⅰ 教会時論 1 信仰と社会の接点を問う  わたしたちは日々、社会の動向と向き合い、その変容に応じて己の信念を問い直す時を持ちます。  時に、社会の激動がわたしたちの心に深い影響を与え、これにどのように向き合うべきかが問われるのです。  本日は、目の前に広がる社会の現実を見つめ、その中でわたしたちが果たすべき役割について共に考えてみたいと思います。 2 日本の国際的信用が揺らぐ——...
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